韓国拘置所の集団感染、1千人超に 初動遅れ法相に批判

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ソウル=神谷毅
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 ソウルの拘置所で新型コロナウイルスの集団感染が発生し、韓国疾病管理庁によると、3日現在で職員と収容者の計1063人の感染が確認された。関連する死者は2人いるという。11月末に初めて感染が確認されてから本格的な対策に乗り出すまで約1カ月かかり、政府と秋美愛(チュミエ)法相に批判が集まっている。

 集団感染が起きたのはソウル東部拘置所。メディアや専門家は、11月に職員1人の感染が判明した後、感染者が徐々に増えていたのに韓国で集団感染の場合に行われる関係者の全員検査が12月中旬まで行われなかったことを批判。職員と収容者計約2800人の4割近くが感染した。

 もともと拘置所は「3密」による感染拡大が懸念されていたうえ、同拘置所はマンションのような建物で他より収容者が多く、専門家は早期の対応を訴えていた。だが、防疫は徹底されず、マスクも十分に配られなかった。

 検査で陰性だった収容者は順次、別の拘置所に移しているが、移送先で感染が確認される例も相次ぎ、専門家からは「すでにかなりの収容者が感染してしまった後だ」との指摘がある。

 拘置所を所管する法務省トップの秋氏が東部拘置所を訪れたのは、最初の感染確認から約1カ月後の12月末。この間は尹錫悦(ユンソンヨル)検事総長の懲戒手続きなどに時間の大半を割いていたことから、初動の遅れが厳しく批判されている。

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 丁世均(チョンセギュン)首…

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