花園にやってきたトンガ出身監督 最も伝えたいこととは

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内田快
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 (30日、全国高校ラグビー大会2回戦 神奈川・桐蔭学園37―0日本航空石川)

 日本航空石川のシアオシ・ナイ監督(31)は、前回王者の桐蔭学園に0―37で敗れた後、穏やかな表情で言った。「いいチームの桐蔭さんとやらせてもらえてよかった。今年、大会が開催されたことに感謝したい」

 トンガ出身。今春、母校の監督に就き、指導者として初めて花園にやってきた。チームの最高成績は全国8強。来日して15年。流暢(りゅうちょう)な日本語を話せるが、選手への指示の言葉は短い。燃えるように前進して欲しい時は「ファイア」、爆発するように前進して欲しい時は「バクハツ」、素早く体勢を戻させたい時は「2秒セット」といった具合だ。

 ラグビー少年で、15歳以下のトンガ代表も経験した。「子どもの頃から海外でプレーしたいと思っていた。留学してプロになって、トンガの家族を(金銭的に)助けたいと考えていた」

 日本航空石川にとっての最初の留学生として日本にやってきた。1年生のときからFWの主力として活躍し、チームを花園初出場に導いた。自身が3年生のときには3回戦まで進んだ。関西の強豪、天理大に進み、トップリーグの選手を目指した。しかし、ひざなどの大けがを繰り返し、4年のとき、医師から選手への復帰は難しいと言われた。

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 選手ではなくても、海外で活…

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