第2回手がかりは処方箋 薬剤師はミステリーの謎解きに似て

有料記事薬剤師のお仕事

編集委員・中島隆
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 夜のバー。カウンターには若い男。「お待たせぇー」と若い女が駆け寄った。

 カウンターの上には、きれいな青い飲み物。男は、カクテル「チャイナブルー」だとすすめる。

 女が飲もうとグラスを手に取ろうとした瞬間、横で飲んでいた紫の上着を着た男が、女の手をつかむ。

 紫の男は、「デートレイプドラッグに使われる睡眠薬が入っている」と指摘し、若い男の頭に、飲み物をバシャー。若い男は、何なんだおまえは、と聞く。紫の男は答えた。

 「ただの薬剤師だよ」

 小学館の青年漫画誌「月刊!スピリッツ」。その10月号で始まった連載漫画「処方箋(せん)上のアリア」の冒頭である。

 作者の三浦えりかは薬剤師だった。秋田出身。漫画家にあこがれ、小学生のころ、4コマ漫画を描いては出版社に送りつけた。「出版社にとって、いい迷惑ですよね」

 三浦の周囲には、医療関係者が何人もいた。「あなたにはこの薬が合ってます」と選べたらカッコイイなと薬剤師への道を歩む。勉強に忙しく、漫画を描くのをやめていた。

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 仙台の病院で働く「病院薬剤…

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