中国の半導体工場、相次ぐ破綻 投資過熱でずさんさ露呈

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北京=西山明宏
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 中国で半導体企業の立ち上げが頓挫するケースが相次いでいる。米国による制裁強化で、中国国内の半導体投資が過熱するなか、ずさんな計画も多いからだ。習近平(シーチンピン)政権は半導体の「内製化」の号令をかけるが、技術力や人材に懸念もあり、前途多難だ。

 新型コロナウイルスの感染者が最初に見つかり、世界にその名が知れ渡った湖北省武漢市。昨年12月、市中心部から北西に車を1時間ほど走らせると、工業地帯の一角に原っぱに囲まれた巨大な廃虚のような建物が現れた。広大な敷地にコンクリートでできた骨組みがそのままにされ、周囲には工事会社の色あせた看板だけが目立つ。ここには「武漢弘芯半導体製造」の工場ができるはずだった。

 静まりかえった工事現場からは作業音は聞こえてこず、出入りも数人程度だった。男性作業員の一人は「我々も最近現場に投入されたが、工事は特に進んでいない」。近くを通りかかった清掃員の女性は「1年前からこの状況が続いている」と話す。

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 2017年11月に設立され…

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