手術前、祈ってくれた看護師さんへ 今度は私の番だから

有料記事いつも、どこかで

若松真平
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 今から1年ほど前、作家の高殿円(たかどのまどか)さんは手術のため入院していた。

 子宮筋腫のせいで大量出血があり、月の半分は貧血状態で過ごしていたためだ。

 かかりつけの婦人科医から紹介されたのは、兵庫県内の山あいにあるカトリック系の病院だった。

 2泊3日で内視鏡手術を受けることになったが、全身麻酔とはいえ、やはり手術は怖い。

 家族の顔を思い出して、「万が一のことがあったらつらい思いをさせるなぁ」と感傷に浸っていた。

 不安と痛みを紛らわせようと、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の全シリーズを電子書籍でダウンロードして臨んだ。

「祈ってもいいですか」

 これから手術室に移動するというタイミングで、病室担当の看護師がこう尋ねてきた。

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 「祈ってもいいですか」…

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