小俣勇貴
自分たちの手でバスケットボールのコートを作ろう――。そんな動きが徐々に広がっている。これまでバスケットはBリーグのクラブを含め、小中学校の体育館や公共施設を借りるのが一般的。なぜなのか。
12月中旬、京都市郊外に立つ倉庫を訪ねた。近づくと、ボールの弾む音が聞こえてくる。ドアを開けると、真新しいバスケットのフルコートが広がっていた。コート上では、試合が進み、屋内は冷暖房が完備され、消毒液や空気清浄機といった、新型コロナウイルスの感染対策も整っている。別棟にはシャワールームも設けられていた。
この施設は、「BACKDOOR BASE」。3人制バスケットのプロチーム京都BBの本拠となっている。チームは貸倉庫を改装してバスケットコートを設置し、9月にオープン。試合会場として使うだけではなく、外部への貸し出しも行っている。
もともと公共施設やショッピングモールなどで試合を行い、公共施設の体育館などを借りて練習をしていた。新型コロナウイルスの影響で、京都BBの経営も苦しい。それでもオーナーの紅谷裕司さん(41)がコート作りに踏み切ったきっかけがある。
自粛ムードが明けたばかりの初…