子どもの笑顔に私も笑顔 被災地通い続ける内田恭子さん

有料記事東日本大震災を語る

聞き手・大宮慎次朗
[PR]

 フリーアナウンサーの内田恭子さんは10年前の東日本大震災直後から、宮城県女川町の保育所で、絵本の読み聞かせを続けてきた。初めて町を訪れたのは、震災から2カ月後。ボランティアの受け入れ態勢が整い始めたころだった。

〈うちだ・きょうこ〉1976年生まれ。慶応大卒。2児の母。アナウンサーで活躍したフジテレビを06年に退社、フリーアナウンサーに転身した。その後、プライベートで読み聞かせグループ「VOiCE」を設立した。

【特集】東日本大震災を語る

被災地の復興や支援、原発事故への対応など、様々な分野で思いを寄せる人たちにインタビューしました。

 「私にもなにかできないか」とニュース映像を見ていてもたってもいられなくなって子育て中の友人たちに連絡すると、みな同じ思いを抱いていました。

 当時はちょうど長男を産んだばかりで、とにかく子どもを守らなくてはという気持ちが芽生えていたんだと思います。車に食料を詰め込んで、知り合いが紹介してくれた女川の避難所に数人と向かいました。初めての炊き出しです。町の様子に何も言葉が出なくて、「2、3年でどうにかなるものではない」と痛感しました。

 《その夏に女川の保育所を紹介されて以降、年2回の訪問と読み聞かせが恒例になった》

モットーは「無理せず…」

ここから続き

 きっとご家族を亡くされてつ…

この記事は有料記事です。残り1601文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

東日本大震災を語る

東日本大震災を語る

東日本大震災から3月11日で10年となります。被災地の復興や支援、福島第1原発事故への対応など、様々な分野で思いを寄せる人たちにインタビューしました。震災の経験は私たちに何を残したのでしょうか。[もっと見る]