第3回経歴隠してビルの窓ふき 10年超探し続けたアンヌ隊員

有料記事ウルトラマンの贈りもの 古谷敏の半生

聞き手 編集委員・小泉信一
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第3回(最終回) ウルトラマンの贈りもの 古谷敏の半生

 ――「ウルトラマン」が終わって半年後の1967年10月、「ウルトラセブン」が始まりました。

 これまでと同じ日曜夜7時からのゴールデンタイムです。今度はスーツの中ではなく、レギュラーとしてウルトラ警備隊のアマギ隊員に選ばれました。頭脳めいせきな名プランナーという役でした。

 どんなドラマになるんだろう。そもそもセブンってどんなヒーローなんだろう。考えるだけでワクワクしてきました。何よりも自分の顔を出せるのがうれしかった。実家の両親や親戚のみんなに電話をかけて「テレビを見てね」と言ってしまいました。

特撮テレビヒーローの金字塔「ウルトラマン」シリーズが、1966年に放送開始されてから、2021年でちょうど55年を迎える。昭和、平成、令和の3つの時代を駆け抜ける人気シリーズだ。初代ウルトラマンを演じたスーツアクター、古谷敏さんは、数々の怪獣や宇宙人を相手に、鮮やかな必殺技を決め、お茶の間の子供たちを魅了してきた。古谷さんに舞台裏を聞いた。

 ――ウルトラセブンとともに、地球侵略をたくらむ宇宙人たちと闘ったウルトラ警備隊。車両「ポインター」の近未来的なフォルムはいまでも斬新です。

 制服も格好良かったでしょ。グレー地に黒と白のアクセント。都会的でオシャレなデザインでしたね。袖に初めて手を通そうとしたときは胸が高鳴りました。うれしさのあまり、手がふるえ、なかなか通らないのです。ウルトラマンのとき、科学特捜隊のメンバーの鮮やかな隊員服をうらやましく見ていただけに夢のようでした。

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 「ウルトラ警備隊、アマギ隊…

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連載ウルトラマンの贈りもの 古谷敏の半生(全3回)

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