安倍氏「全ての発言に責任」 信頼性揺らぐ答弁振り返る

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小林豪
【動画】「桜を見る会」前日に開かれた夕食会をめぐる費用問題。安倍晋三氏は首相当時、国会でなにを語っていたのか
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 安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」の前日に開いた夕食会の費用を安倍氏側が補塡(ほてん)していたとされる問題をめぐり、安倍氏が国会で積み重ねた答弁の信頼性が揺らいでいる。安倍氏は国会で何を語ったのか、振り返る。

 辻元清美氏 「明細書はホテルからもらっていない。宛名のない領収書をホテルが発行した。何回も何回も繰り返し答弁されています。それが事実でなければ責任をとるという覚悟で、そこに座っていらっしゃいますか」

 安倍氏 「私が把握していることを正直に述べている」

 辻元氏 「それが事実と違ったら、きちんと責任をとられるということですよね。どういう風に責任をとられると考えているか」

 安倍氏 「私がここで総理大臣として答弁するということについては、全ての発言が責任を伴う」

 2月17日午前の衆院予算委員会で、立憲民主党の辻元清美氏が発言が事実と違った場合の対応を問うと、安倍晋三前首相は、発言に対する責任を伴うことを明言した。

     ◇

 昨年11月から、国会では、安倍氏の後援会が「桜を見る会」の前日に開いた夕食会の問題で追及が続いていた。参加者から5千円が徴収されたが、夕食会を主催した後援会などの政治資金収支報告書に収支が記載されていなかった。

 野党は、5千円は相場より安く、安倍氏側が費用を補塡(ほてん)した可能性を指摘。政治資金規正法違反(不記載)や公職選挙法違反(寄付行為)の疑いがあるとして、安倍氏に明細書などの開示を求めていた。

 これに対し、安倍氏の国会での説明はこうだ。

 ▼ホテル側から見積書などの発行はなかった。明細書について、ホテル側は「営業秘密」のため開示できないと述べている。

 ▼夕食会場の入り口で、安倍事務所の職員が参加者から5千円を集金し、ホテルが発行した宛名が空欄の領収書を参加者に渡した。

 ▼受け付け終了後、集金した現金をそのままホテル側に渡すという形で参加者からホテル側への支払いがなされた。安倍事務所に一切収支は発生していない。

 実は、辻元氏はこの日の予算委の30分前まで、2013、14、16年の計3回、夕食会が開かれた「ANAインターコンチネンタルホテル東京」(全日空ホテル)とメールでやりとりをしていた。

 「私、どうしても納得いかな…

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