「今でギリギリ」感染が高齢化、限界近い東京の医療現場

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月舘彩子 三上元 松浦祐子 服部尚 増山祐史
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都は17日、医療体制の警戒レベルを、最も深刻なレベル4「逼迫(ひっぱく)している」に初めて引き上げた。専門家は都のモニタリング会議で、「コロナ患者の治療と通常医療の両立が困難な状況となった」「12月31日には深刻な機能不全が危惧される」と指摘した。医療の現場で何が起きているのか。

 3月下旬から新型コロナの病床を開設し、酸素吸入が必要な中等症の患者や軽症者を受け入れる河北総合病院(東京都杉並区)では11月中旬以降、30床ある大人用の病床がほぼ埋まっている状態が続いている。

 高齢者施設のクラスター(感染者集団)や家庭で感染した高齢者が増えている。夏の「第2波」から11月中旬までは20~40代が中心だったが、以降は60代以上の患者が3割を占めている。

 岡井隆広副院長は「高齢化と共に重症度も増している」と話す。重症化した患者は、専門病院へ転院していくが、2~3日に1人転院患者がいる状態だという。

 「考えたくないが、重症病床の逼迫度合いを聞いていると、転院できない患者をそのまま院内で診るようになる可能性がある」と話す。

 高齢の患者は熱が下がっても、介護施設などに戻ることができず、入院が長引く傾向がある。「病床が埋まってしまえば、新たな患者を受け入れられなくなる」

埋まる病床「今でギリギリ。これ以上は…」

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 感染者の高齢化で、入院者数…

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