「やりてばばあ」が客を呼び込み…愛知の元遊郭、解体へ

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小川崇
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 戦中戦後に遊郭として栄えた愛知県碧南市の山神地区。15近くの「特殊飲食店」が軒を連ねた歓楽街は、時代とともに温泉街や住宅地へと姿を変えながらも、かつての面影を残す。そのなかにある一軒の古民家が、年明けに解体されることになった。

 国道の向こうに衣浦湾がかすかに望める。住宅街となった山神町の一角、ラブホテルや家電販売店などと並び、木造2階建ての古民家が立つ。赤茶色の外観は、建てられた約75年前とほぼ変わらないという。

 この家に暮らす石原公子さん(79)は「昔は一帯が遊郭で、この建物もその一つでした」と説明する。

 石原さんによると、1957年に売春防止法が施行されるまで、古民家は「丸新」という屋号の特殊飲食店だった。

 別の場所で置屋を運営していた父が、サイパンに出征して戦死。その後、母と山神地区に移り、特殊飲食店として経営を引き継いだという。

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 18畳ある2階は六つほどの…

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