中国でマラソン解禁、ランナーの記者も気になる感染対策

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上海=宮嶋加菜子
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 走りたい。ぴりっとした緊張感に包まれたスタートライン、声援が途切れない沿道、ランナー同士の不思議な連帯感。それを肌で感じられる本物の、リアルなマラソンレースを走りたい。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、多くのマラソン愛好家を抱える中国でも主要大会が軒並み中止になった。オンライン方式での開催に切り替えられ、ランニング仲間との話題はもっぱら「レースへの飢餓感」。そんな中、11月から中国各地でリアルのマラソン大会が続々と開催されている。スポーツイベントは大きな経済効果を生む。中国式の感染予防策を徹底し、大会の開催にこぎつけた代表例が11月29日の上海国際マラソンだ。

 感染予防対策として、今年は参加者数が大幅に削減された。

 昨年はフルマラソン、10キロレースなど計3万8千人だった参加者は、今年はフルマラソンのみ9千人に。外国からの選手の招待も取りやめになった。その狭き門に今年は12万人がエントリー。残念ながら私は落選した。

ビッグデータで参加者追跡

 幸運にも出場権を得た友人や主催者関係者に聞くと、抽選で選ばれた参加者は、大会直前までビッグデータを活用しての行動追跡検査が実施されたという。国内の感染拡大地域に行ったかどうかが自動的に調べられ、確認された場合は参加が取り消されるというシステムだ。

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 中国では、スマートフォンの…

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