香港高裁、周庭氏の保釈認めず「警察本部の包囲は重大」

有料記事

広州=奥寺淳
[PR]

 香港の高等法院(高裁)は9日、無許可のデモを組織して扇動した罪に問われ、一審で禁錮10カ月の実刑判決を受けた民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏の保釈申請を却下した。裁判官は「警察本部を包囲した行為は重大だ」との判断を下した。

 法廷に緊張した様子で現れた周氏は、両手を胸の前で重ね合わせ、時折祈るようなしぐさもみせて審議に臨んだ。周氏の代理人弁護士は、拘束された若者らの釈放を求めて警察本部を数万人で包囲した昨年6月のデモについて、周氏は自ら警察の包囲を求めるスローガンを叫んでおらず、補助的な役割しか果たしていないとして保釈を求めた。

 これに対し裁判官は、同罪で禁錮1年1カ月半の実刑判決を受けた元学生リーダーの黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏が警察本部の包囲を呼びかける際、周氏は拡声機を持って協力していたなどと指摘。さらに包囲した場所が警察本部で一般の場所ではないとし、「十数時間とどまり、門を塞いで警官を出られなくした」ことは重大だとした。

ここから続き

 弁護士によると、黄氏と、同…

この記事は有料記事です。残り297文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら