在日韓国人、就職差別の提訴から半世紀 今の日本は?

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宮崎亮
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 50年前のきょう、在日韓国人であることなどを理由に企業から採用を取り消された19歳の男性が、「就職差別裁判」を起こした。入社を勝ち取った男性は定年まで勤め上げ、いまは日本人の妻と穏やかに暮らしている。外国人家庭が増えたいまの日本は、その目にどう映っているのか。

 男性は横浜市戸塚区の朴鐘碩(パクチョンソク)さん(69)。8日、妻の村松ゆり子さん(69)と一緒に自宅前の公園で、花壇に水をやっていた。近所の子らが走り回るのを見ながら、「うちの3人の息子も、この公園で育ったんですよ」と朴さん。

 朴さんの裁判は「日立就職差別裁判」として知られる。愛知県西尾市出身の朴さんは小学校から日本の公立校に通い、日本名「新井鐘司」を使ってきた。県立高校を卒業して数カ月後の18歳の秋、その名で日立製作所採用試験に通ったが、在日2世だと告げると採用を取り消された。「日本人と同じように生きてきたのに、なぜ差別するのか」。日立を訴えた。1970年12月8日のことだ。

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 当初は入社が目標だったが…

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