なぜ警備員に魅せられる? ハッとした一言

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編集委員・浜田陽太郎
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アナザーノート 浜田陽太郎編集委員

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 街のそこここに立ち、車や歩行者を誘導する警備員の人たちには、年齢を感じさせる人が目立ちます。

 警察庁が毎年発表する「警備業の概況」によると、全国57万人の警備員のうち70歳以上が15%を占め、7人に1人以上になりました。

 これまで様々な人に話をうかがいました。

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 「80歳までに1千万円ためる」ことを目標にしていたが仕事中に病に倒れた69歳の男性。出版不況と放漫経営で生活苦に陥り、68歳で働き始めた敏腕出版プロデューサー。懐中に1500円しかない状態で採用され、生活を立て直した77歳の男性……。

12歳サバ読んだ80歳

 千葉県に住む千代榮一さん(85)が、今春まで所属していた警備会社の面接を受けたのは、80歳のときでした。「働かせてくれるのは75歳までというから、一回り、サバを読んで昭和22年生まれにしたんだ」と千代さんは打ち明けてくれました。

 2020年4月まで働いていました。職場は、千葉県内のパチンコ店で、駐車場に出入りする車の誘導が主な仕事。午前7時半から午後3時半までの早番か、午後11時半までの遅番で月20日働き、18万円ほど稼いでいました。

 もともとは左官業を営み、最盛期には80人の職人を束ねる親方でした。大手ゼネコンの仕事を請け負って、東京タワーや都内の有名劇場などの建設に携わりました。

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 だが、連帯保証人となった同…

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