【朝日新聞ポッドキャスト】 どうなる中国VS豪州
中国とオーストラリアの関係が悪化しています。中国外務省の報道官が11月30日、オーストラリア軍兵士が子どもに刃物を突きつけている画像をツイッターに投稿。最近明らかになったオーストラリア軍兵士によるアフガニスタンでの住民殺害を批判する目的だったようです。これに対し、モリソン豪首相は「偽造された画像だ」と断定し、「中国政府は恥じるべきだ」と強く抗議。緊張が高まっています。
この関係悪化、直接的には今年の4月に端を発していますが、さらに長い経緯があるといいます。何が起きているのか、シドニー支局の小暮哲夫記者が解説します。朝日新聞ポッドキャストでお聞き下さい。主な内容は以下の通りです。
・きっかけは新型コロナウイルス
・日本企業にも及んでいる影響
・オーストラリア経済に大きな打撃
・迫る「第2次大戦以来の脅威」
有料会員の方は
音声の主な内容をテキストでも確認していただけます(音声の内容をそのまま書き起こしたものではありません)
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Q:オーストラリアと中国の関係が「過去最悪」だそうですね。何が起きているのですか?
A:問題の画像は、中国外務省の趙立堅副報道局長が投稿したもので、大きなオーストラリアとアフガニスタンの国旗の上で、兵士が笑いながら子どもののど元に刃物を突きつけています。「オーストラリア軍兵士の民間人殺害はショックだ。我々は強く非難する」との文章も付けられていました。
アフガニスタンの問題を巡っては、2009年から13年に派遣されたオーストラリア軍部隊の19人が、計39人の現地住民らを違法に殺害していたとする内部調査を、軍が11月に発表。起訴の検討がされていて、モリソン首相は「我が国はこの問題に率直で透明性のある手続きで対処している」としています。
ですが、両国の関係悪化は最近始まったわけではありません。
Q:どういうことですか?
A:ここ数カ月、中国が豪州の産品の輸入にストップをかけるような動きが続いています。きっかけは4月にモリソン首相やペイン外相が、中国の新型コロナの初期対応をめぐって、国際的な調査を要求したことです。個別の国でこんな要求をした国はほかに米国しかありません。中国が反発しました。
Q:その後、何が起きたのですか?
A:4月の終わりに豪州の経済…
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