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　大海原で見舞われたギリギリのピンチを、一人きりで、どう切り抜けたのか。大西洋・ブラジル沖を南下している53歳の海洋冒険家、白石康次郎だ。

　どこにも立ち寄らずにたった一人で地球を一周する。「世界で一番過酷」と言われる単独無寄港・無補給のヨットレース「ヴァンデ・グローブ」に挑戦中の白石が洋上で1日、衛星電話で朝日新聞の取材に応じた。

　フランス西部の港町レ・サーブル・ドロンヌをスタートしたのは11月8日。出港の際は、はかま姿で木刀を手にした。「天気もよかったんでね。日本人らしいスタートを心がけました」

　痛恨のトラブルも明かした。見舞われたのは、出港から6日後の日本時間14日の夜だった。

　20メートルの風が吹き荒れ…