轟悠の円熟味 星組公演「シラノ・ド・ベルジュラック」

有料記事月刊タカラヅカ

尾崎希海
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 宝塚歌劇団の専科・轟悠(とどろきゆう)の主演する星組公演「シラノ・ド・ベルジュラック」(脚本・演出=大野拓史)が、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで開幕した。大ベテランの円熟した演技が、希代の剣豪詩人シラノの人となりに奥行きを与え、芯のある作品に仕上がっている。

 1897年の初演から、100年以上も世界中で上演されてきた不朽の名作。宝塚でも、同作を下敷きにした「剣と恋と虹と」が1995年に同じ星組で上演されている。

 主人公シラノは剣を握れば無双の達人、筆を握れば天賦の詩人。いとこのロクサアヌ(小桜(こざくら)ほのか)を深く想うが、自身の醜い容姿を恥じて伝えられない。彼女が同僚の美青年、クリスチャン(瀬央(せお)ゆりあ)に恋をしたと知り、口べたなクリスチャンに代わって詩を贈り2人の仲立ちをしようとする。しかし、これが後に悲劇を招く――。

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 無比の才をもつシラノも、恋…

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