きらめく青い腕輪は語る いにしえの日本海交流とは
いにしえの時代、日本海側は列島の表玄関として異文化を受け入れ、発展した最先端の地域だった。近年、丹後半島の王の墓から出土した青いガラスは、日本海を最新の文化と技術が行き交った交流の実態を語りかけてくれる。
日本三景の一つ、天橋立をのぞむ丹後半島の丘陵に、弥生時代後期の王墓とされる大風呂南(おおぶろみなみ)1号墓(ごうぼ)(京都府与謝野町)がある。うっそうとした木々で眼下の阿蘇海は見えないが、かつては外洋からの船を見渡せたのだろう。この場所で20年あまり前、大陸との関わりがうかがえるものが見つかった。青く透き通ったガラスの腕輪だ。
「何か変わったものが出ました!」
1998年夏、携帯電話の電波塔建設地から見つかった弥生墓の木棺痕跡を掘り下げていた与謝野町教育委員会の白数真也(しらすまさなり)さんは、作業員の声で現地へ行き、目を奪われた。
太陽の光にきらめく阿蘇海のような、コバルトブルーの輝き。最初は爪の先ほどしか見えず、ガラスのかけらかと思ったが、慎重に掘り進めていくと、輪のような形が現れた。
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「驚きより、何かえたいの知…
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