韓国、情報機関の対北スパイ捜査縮小へ 文政権の思惑は

有料記事

ソウル=鈴木拓也
[PR]

 韓国国会の情報委員会は、情報機関・国家情報院が担ってきた北朝鮮の工作活動に関する捜査や情報収集を大幅に制限する法律の改正案を、与党の賛成多数で11月30日に可決した。強行採決に反対した野党は欠席した。年内に本会議で可決、成立する見通し。

 改正案が成立すれば、北朝鮮のスパイ工作に関連した韓国内の捜査や情報収集が、2023年末にも国情院から警察に移管される。国情院に対しては、国会への情報公開が強化され、より高い透明性が求められる。

 文在寅(ムンジェイン)大統領は7月、国情院長に進歩(革新)の金大中(キムデジュン)政権で大統領秘書室長を務めた朴智元(パクチウォン)氏を起用。国情院関係者によると、すでに北朝鮮協力者の摘発に従事していた人員が削減され、対日関係の情報収集を行う部署などへの配置転換が進んでいるという。

警察の能力に懸念も

 法改正をめぐっては、対北朝…

この記事は有料記事です。残り647文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら