利用者が高熱、リモートで「訪問看護」 感染爆発に備え

有料記事それぞれの最終楽章

構成・佐藤陽
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それぞれの最終楽章・コロナ禍で(4)

訪問看護ステーションかっさい管理者 平山司樹さん

 私は大阪市生野区で訪問看護をしています。新型コロナウイルス感染の疑いがある利用者さんにも対応しました。この事例と、私が中心になり立ち上げた区内のステーション同士の協力システムについて紹介します。

 当ステーションは、管理者の私を含む看護師4人、理学療法士1人、事務1人で運営されています。医療法人葛西(かっさい)医院の一部門として、3月にできました。ちょうど感染者が各地で増えてきたころで、いろんな情報が錯綜(さくそう)し、スタッフたちは混乱していました。

 そんななか、感染の疑いのある利用者がお二人出て来ました。そのうちのお一人が、軽度認知症がある80代女性です。夫と住んでいるのですが、6月上旬に急な発熱がありました。しかも、女性が通うデイサービスを運営する病院で複数の感染者が出たのです。デイサービスのスタッフの1人は、その濃厚接触者でした。女性は、そのスタッフと直接の濃厚接触はないとされていましたが、私は「かなり疑いは強いな」と感じました。でも、PCR検査を頼むと、「1週間以上待ってください」と言われ、あきらめました。

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 頻繁に電話で状態観察をし…

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