「人から生まれた感覚ほしい」精子提供で生まれた当事者

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三輪さち子
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 私が精子の提供者を知りたい理由は、自分が精子という「もの」からうまれたのではなく、人が介在したことを実感したいから――。第三者の精子提供によって生まれた当事者の自助グループを主宰する石塚幸子さんが2日、衆院法務委員会で参考人として出席し、自らのアイデンティティーを喪失しかねないほどつらかったと思いを語った。第三者の精子や卵子によって生まれた子どもの「出自を知る権利」の保障を国会に求めた。

 この日、国会では、第三者から精子や卵子の提供を受け、不妊治療によって子どもを授かった場合の親子関係を定める民法特例法案が審議された。衆院法務委員会では賛成多数で可決。4日にも成立する見通しだ。

 この法案は、第三者からの精子や卵子によって生まれた子どもと親との親子関係を法的に定めるものだが、子の出自を知る権利は、「現時点では幅広い合意が得られている状況にない」(法案提出者の秋野公造氏)として、今後2年間の検討事項となった。

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