中国の輸出管理法施行 過去に苦い経験、警戒強める日本

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西山明宏=北京 新宅あゆみ
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 中国が安全保障を理由に輸出規制を厳しくする「輸出管理法」が、1日施行された。規制対象になるとの懸念からレアアースが値上がりしているほか、中国国外の日本企業も規制の対象になり得る。運用の詳細が不明なこともあり、日本政府や企業の間で警戒感が広がっている。

 「ここ最近の値上がりは急で、普通じゃない」。日本のレアアースの輸入商社の担当者はこう話す。電気自動車のモーターの磁石や電子製品などに使われるものを中心に、この1カ月ほどで価格が上昇。11月末時点で、中国での取引価格は前月末に比べてネオジムで4割超、ジスプロシウムプラセオジムで2割弱、テルビウムで3割弱値上がりしている。

 背景にあるのが、中国の輸出管理法だ。安全保障上のリスクがある品目や企業のリストをつくり、対象の輸出は管理を厳しくする。米国による中国通信機器大手の華為技術ファーウェイ)に対する制裁への対抗措置の位置づけで、10月に成立した。この対象にレアアースが入るとの観測が中国内外から出ている。

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