「悪質タックル」起こした日大優勝、因縁の関学と対戦へ

有料記事

榊原一生
[PR]

 アメリカンフットボールの関東大学1部上位リーグ「TOP8」の優勝決定戦が29日、東京都調布市のアミノバイタルフィールドであり、2018年春に悪質タックル問題を起こし、TOP8に3季ぶりに復帰した日大が今季初昇格の桜美林大を38―14で破って優勝した。日大は3年ぶりの東西大学王座決定戦・甲子園ボウル(12月13日)出場が決定。問題が起きた定期戦の相手だった関西代表の関西学院大と対戦する。

 日大は前半、桜美林大にタッチダウン(TD)を決められ、一時は逆転を許した。流れを変えたのが、ランニングバックの川上理宇(みちたか)選手だ。前半終了間際のTDランで17―14と逆転。後半も得点を重ねた。川上選手は「反則タックル事件からしばらく僕らはプレーできなくて、絶望と仲良くなった。でもその状況で何ができるかをずっと考えてきた。試合はきつかったが、あの事件に比べたら。逆境に対する強さがある」。大一番で底力を見せつけた。

 問題後の18年9月に就任した橋詰功監督は、以前とは逆の、学生主導のチームを目指した。上意下達の体質や選手を精神的に追い詰める指導が問題の背景とされたからだ。攻撃の司令塔クオーターバックの林大希選手は「グラウンドに笑顔はなく、監督との会話は少なかった」と振り返る。

 橋詰監督は学生自身が練習内容や方針を決める「リーダー会議」を設置し、自主性を促した。「それが僕の理想の指導法でもあった」

「強いのか、弱いのか、本当に分からない。でも…」。記事後半では、公募によって選ばれた橋詰功監督に、リーグ優勝までを振り返ってもらいます。

ここから続き

 学生たちとの対話も重視した…

この記事は有料記事です。残り2032文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら