運動が苦手でも大丈夫 よしお兄さんが語る「遊びの力」

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構成・野村周平
【動画】元体操のお兄さん小林よしひささんと、元スピードスケート・ショートトラック日本代表の勅使川原郁恵さんが、家でもできる運動をデモンストレーション=北村玲奈撮影
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 体を動かす遊びが苦手な子どもたちを大切にしたい――。NHK・Eテレの「おかあさんといっしょ」で歴代最長の14年間、体操のお兄さんを務めた小林よしひささんは、そんな思いを抱いているそうです。体を動かす遊びの面白さを伝える活動を続ける小林さん。コロナ禍で変化する子どもたちの遊びについて、活動をともにする元スピードスケート・ショートトラック日本代表の勅使川原郁恵さんと語り合いました。

 ――新型コロナによる自粛期間中、子どもの遊びに変化を感じましたか。

 小林 「1歳の娘と遊ぶときには変化は感じません。しかし、初めて会う子ども同士の触れ合いが少なくなっている。感染予防はもちろん大事ですが、やり過ぎで、互いを危険視してしまっている気がします」

 勅使川原 「活動への制限は増えていますね。特に施設は顕著です。親は子どもをどこで遊ばせるかに悩んでいる。感染対策は必要だけど、子どもの遊びは制限したくない。バランスが難しいですね」

 ――子どもたちの遊びの自由度が減っているのでしょうか。

 小林 「遊びの要素の一つにコミュニケーションがあります。ふれあい、笑い、大声をかけ合う。そこに制限がかかると遊びのいい部分が半減してしまうのは事実としてある。アフターコロナの時、どんどん遊びの自由さ、場所が減ってしまうのが心配です」

 ――勅使川原さんの2人の息子さんに変化は?

 勅使川原 「私が動いて遊ばせているので子どもたちは太ったり、運動不足になったりしていません。でも遊ばせることや体を動かすことが苦手な親御さんの話を聞くと、子どもが自粛期間で太ったと。親の関わり方は重要だと思います」

 ――運動や外遊びが苦手な親、子どもは少なくありません。

 小林 「子どもはそもそも体を動かすことが好きなはずです。小さい時、何も言わなくても走り回ったり、跳び回ったりする。心や体の中にそれが楽しいという本能があるから。でも年齢が上がると、運動好きとそうじゃない子で二極化してしまう。体を動かすとスッキリする、健康でいられる、という知識や経験があれば、運動が苦手でも運動する子になると思う。だから、私はそういう子たちを大切にして、丁寧に接したい。自我が芽生える3歳のころ、スポーツというより体を動かす遊びをすることが大切です」

 ――本格的なスポーツをしなくてもいいんですか。

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 小林 「スポーツとして能力…

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