工事着手はダメ 新選組屯所隣のマンション計画で裁決

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高嶋将之
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 幕末に新選組の屯所に使われた旧前川邸(京都市中京区壬生賀陽御所町)隣のマンション建設計画で、開発者が工事に着手できない状態になっていることが分かった。建設には道路拡幅工事が必要だが、拡幅予定地の所有者が同意を取り消したためだ。建設の是非をめぐる京都市開発審査会の裁決は「前提である道路拡幅の同意が得られていない状態で、工事の着手は許されない」と指摘している。

 旧前川邸は文久3(1863)年から2年間、屯所になった。いまも母屋や長屋門、土蔵2棟が残り、市の景観重要建造物に指定されている。周辺には新選組ゆかりの壬生寺もあり、高さ15メートル以上の建物はない。

 大阪市の不動産会社は、その東隣に地上7階建て(高さ約20メートル)のワンルームマンション(108戸)の建設を計画。今年3月、市に開発許可を申請し、5月に許可された。これに対し、「環境や景観が破壊され、災害の危険もある」などとして、地元住民ら509人が8月、開発許可の取り消しを求め、市開発審査会に審査を求めていた。

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 16日付の裁決は、都市計画

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