立役者は異色の経歴もつ姉妹 75年ぶりに歌舞練場復活

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足立菜摘
【動画】松山市で75年ぶりに歌舞練場が復興した=照井琢見撮影
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 あでやかな装いに優美な舞。夜の宴席を彩ってきた芸者文化が各地で衰退の危機にある中、松山市に今月、芸を支えるための稽古場「歌舞練場」が戦後初めて再興された。念願をかなえたのは、異色の経歴をもつ姉妹の芸者だった。

 松山市の中心部、松山城下の北の通りに12日、明治建築風の洋館がオープンした。「松山柳舘(やなぎかん)」という名の歌舞練場。1階の70平方メートルの広間には金びょうぶが置かれ、2人の芸者が舞台開きの舞を披露した。

 千代鷺(ちよろ)さんと八千代鷺(やちよろ)さん。市中心部の芸者団体「松山検番(けんばん)」で2人きりの、現役の「立方(たちかた)(舞踊の芸者)」だ。「お姉さん方から検番を譲っていただいてから、ちゃんとした形をつくって次の世代に、と思ってきた。やっと実現できた」と千代鷺さん。八千代鷺さんも「念願の夢だった」。戦中の空襲で焼失して以来、75年ぶりの歌舞練場復活を喜んだ。

姉はバーを経営、妹は…

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 2人は実の姉妹。姉の千代鷺…

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