ニューヨーク=江渕崇
24日の米ニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が大きく続伸し、史上初めて3万ドルの大台を突破して終えた。新型コロナウイルス感染は米国内外で深刻化しているものの、米政権移行の手続きが本格化したことや、ワクチンの早期実用化への期待が株価を歴史的な水準へと押し上げている。
ダウ平均の終値は前日比454・97ドル(1・54%)高い3万0046・24ドル。一時は上げ幅が500ドルを超え、3万0100ドル台まで値上がりする場面もあった。11月に入ってからは3500ドル超も上がった。上昇率は13%を超え、米メディアによると月間では1987年以来の急騰ぶりとなる。
ハイテク株の多いナスダック市場の総合指数も前日比156・16ポイント(1・31%)高い1万2036・79で取引を終えた。
米連邦政府は23日、大統領選で勝利を確実にしたバイデン前副大統領陣営への政権移行手続きを始めたと通知。敗北を認めていないトランプ大統領も、移行手続き入りは容認したことから、政権交代をめぐる混乱への警戒感が後退した。
経済対策に積極的とみられるイエレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が次期財務長官に起用される、との報道も市場に安心感を与えた。
バイデン次期政権に対しては、…