「職人」の2文字捨て、金箔紙のクリエーター集団に転換

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辻森尚仁
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 銅と亜鉛の合金で出来た真鍮(しんちゅう)箔(はく)を貼り付けた箔押し紙で、装飾品や壁などに本物の金と見まがう輝きをもたらす。独自製法で変色も腐食もしにくく、本金箔(きんぱく)よりも安い。そんな真鍮製の金箔紙で新領域に挑むのが、創業115周年の歴清(れきせい)社(広島市西区)だ。

 「空気と水以外なら、どんなものにも箔押しが出来ます」。歴清社の6代目、久永朋幸社長(39)が商談で口にする決めぜりふだ。

 社長就任直後の2016年春、大手電機メーカーと製作したのは、銀箔(ぎんぱく)を貼った冷蔵庫などの生活家電。東京・銀座の商業ビルに展示し、会社のブランド戦略の足がかりにした。

 「銀座だけに、金じゃなくて銀でしょ」。当時を振り返る久永社長だが、コラボは家電にとどまらず、アパレルから生活雑貨に及ぶ。自社で食用金箔のふりかけも販売し、「衣食住それぞれで商品をそろえ、SNSで発信しまくってきた」。

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 屛風(びょうぶ)や神社仏閣

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