福岡女性暴行死「教訓に」佐賀県警本部長、会見の最後に

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平塚学 大村久
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 福岡県太宰府市の女性暴行死事件で、佐賀県警が事件前に女性の家族から相談を受けながら事件化しなかった問題について、佐賀県警の杉内由美子本部長が20日の定例会見で初めて触れた。杉内本部長は「被害者の女性が亡くなられたことは大変重く受け止めている。本件を今後の教訓としたい」と述べた。

 報道陣からの質問には主に井手栄治刑事部長が答えた。杉内本部長は約1時間の会見の最後に「総括」として用意していたコメントを読み上げた。太宰府の事件については、サイバー犯罪対策や交通事故防止施策など他の話題について語った後、最後に触れた。質問は受け付けず、その間の撮影も許可されなかった。

 杉内本部長はコメントのなかで、「ご遺族に心よりお悔やみを申し上げたい。当時、被害者にただちに危害が及ぶ可能性があるということは認められなかった」と、これまでの説明を繰り返した。

 事件は昨年10月20日、太宰府市の駐車場の車内から、市内の無職高畑(こうはた)瑠美さん(当時36)の遺体が見つかり発覚した。福岡県警は、高畑さんと同居していた無職山本美幸被告(41)と無職岸颯(つばさ)被告(25)ら3人を死体遺棄容疑などで逮捕した。

 山本被告らは木刀で高畑さんを殴るなどして抵抗できない心理状態に追い込み、親族に数百万円を無心させていたことや、暴力団との関係をちらつかせて高畑さん家族を脅していたことも判明した。

 佐賀県警は今年10月28日、高畑さんの家族から昨年7月中旬~9月下旬、鳥栖署に8回の相談と複数回の問い合わせがあったことを認めたが、「女性に危険が及ぶ内容ではない」と判断したと説明していた。

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 高畑さんの家族は「身の危険…

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