「競争力ないままの事業は迅速に外す」 パナ次期社長

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西尾邦明 井東礁
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 パナソニックの次期社長に内定した楠見雄規(くすみゆうき)・常務執行役員は17日、東京都内で開いた経営方針説明会で「(競争力のないままの事業は)冷徹かつ迅速な判断でポートフォリオ(事業構成)から外していく」と語った。同社は2022年4月に持ち株会社に移行する計画で、変革に乗り出す姿勢を強調した。

 楠見氏は津賀一宏社長の後任として、来年6月24日に9代目のトップに就く。その最初の大仕事といえるのが、持ち株会社化だ。

 この日の説明によると、親会社「パナソニックホールディングス」のもとに、八つの事業会社をぶら下げる。主力の家電や電気設備は「パナソニック」という名前の子会社に担わせ、中国事業も組み入れた。コロナ禍でも成長を続ける中国での商品開発や販売のノウハウを、日本や他国にも広げたい考えだ。

 さらに、法人向けの「生産設備」や「電子部品」、電気自動車(EV)用を含む「電池」とあわせて、会社を支える基幹事業と位置づけた。特に電池事業は米テスラとの協業がうまくいきつつあり、採算も改善してきた。子会社として独立させることで、開発のスピードアップや追加投資がしやすくなるとみられる。楠見氏は「自主責任経営を徹底し、競争力強化のスピードを最大化してもらう」と狙いを語った。

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