レフトに適性? コロナ禍で見つけた秋山翔吾の新境地

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井上翔太
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 新天地での挑戦は、7月下旬開幕の60試合制など、異例の幕開けとなった。プロ野球の西武から大リーグ・レッズに加入した秋山翔吾(32)は、一方でコロナ禍だからこそ、新たな発見もあったという。振り回された移籍1年目を振り返ってもらった。

今季から大リーグに挑戦したレッズの秋山翔吾選手が、激減したレギュラーシーズンを振り返り、つかんだものや来季への思いを語った。

一時帰国の可能性「2割ない」

 大リーグは当初、3月26日に開幕する予定だった。だが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、開幕2週間前に延期が決定。オープン戦も中止となった。

 一時帰国する日本人選手もいる中、秋山は米ロサンゼルスで練習を続けた。

 「あのときはまだ、日本から米国に帰ってきたときに2週間の隔離があった。日本で動いても、米国に戻ったときに2週間空くのは、まずいなと」

 当時、帰国する可能性は「2割ないぐらい」。同い年の前田健太(ツインズ)から声をかけてもらったり、通訳の借りた家がロサンゼルスにまだ残っていたりしたことが、後押しとなったという。

 開幕延期が決まった後は、普段のオフに行う自主トレーニングを中心にした。

 「やり直すっていう感じです。あえてやっていたと言うより、それに充てざるを得なかった」

消えない1本

 7月、チームに再合流した。紅白戦で実戦感覚を取り戻そうとしたが「緊張感に欠ける」。自身は首脳陣にアピールしなければならない立場だが、先発ローテーションが決まっている投手は自分の球を確認する傾向が強かった。「仲間同士だから配球も偏りが出るんです」。真剣勝負の場が足りないまま開幕を迎え、大リーグ初安打が出たときは「ようやく『消えない1本』が打てた」。

 8月は打率1割9分2厘。9、10月は3割1分7厘。秋山の打撃成績を見ると、シーズン終盤にかけて徐々に適応したように見える。8月下旬から、タイミングを取る右足の上げ方を変えた。

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 「数字を求めたというより…

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