一般道を舞台にしたラリーが注目を集めている。目の前で繰り広げられるスピードや迫力に魅了され、観客数が開催自治体の人口を上回るほどのラリーもあり、過疎化の進む地域のまちおこしにもつなげようという動きが相次ぐ。来年は世界最高峰のラリーが11年ぶりに日本に凱旋(がいせん)する。日本のラリードライバーの草分けで、さまざまなラリーの運営に奔走する勝田照夫さん(77)に、普及に向けた取り組みや課題について聞いた。

かつた・てるお 愛知県豊田市出身。トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)に入り趣味でラリーを始め、1979年に全日本ラリー選手権でクラス別の初代年間王者。73年には、ラリーのクラブ「モンテカルロオートスポーツクラブ」を設立、各地のラリーの主催に携わる。息子の範彦さん、孫の貴元さんと3代続くラリードライバー一家。

女性ドライバー限定ラリー4年目に

 ――岐阜県東部の恵那市で、女性ドライバー限定のラリーが12月に開催されます。今年で4回目で当初から運営団体として携わっていますが、どんな大会ですか。

 「恵那のラリーは、女性限定という点で、世界的にも非常に珍しい大会です。ラリーは、安全装置をつけた市販車で、限られた時間だけ閉鎖された公道を走ります。速度は場所によって異なりますが、日常でその道を走る車の速度に比べ、平均40%増と言われます。女性ドライバーがハンドルを操り、常識で考えられない速度で走る様子は新鮮です。女性はそれまでの別の大会でも、男性に交じって出場していました。アクセルを踏む力にハンディキャップはあるものの、小型車であれば男性に勝つこともあります」

 「開催のきっかけは、愛知県新…

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