神山純一
小学校の入学を控えた子どもにあったランドセルを探す「ラン活」。今年はコロナ禍で影響を受けた家族も多かったようだ。政府が検討する教科書のデジタル化への対応を含め、最大手・セイバン(兵庫県たつの市)の泉貴章社長(46)に聞いた。
――今年の「ラン活」はどう変わりましたか。
「ランドセルの購入は両親や祖父母と一緒に来店し、実際に子どもに背負わせて、というパターンがほとんどだった。しかし、今年は春先から新型コロナウイルス対策で店を閉め、お客さんが来られない時期がしばらく続いていた」
――その間はどういう販売をしていたのですか。
「ネットでも安心して購入できるよう、ランドセルのサンプルを自宅に郵送して試着してもらうサービスを新たに始めた。1個千円の手数料と返却の際の送料がかかるが、想定以上に利用者が多かった。『LINE』を使った無料相談も始めたこともあり、今年はネットでの販売が前年の約2倍に伸びている。コロナの収束後も、こうした流れは続くだろう」
――最近のランドセルの傾向は。
「ここ数年に限れば、上昇基調…