秋の風物詩・鮎やな 延岡・大瀬川

吉田耕一
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 宮崎県延岡市街を流れる大瀬川に秋の風物詩・鮎(あゆ)やなが架かった。今年は好天に恵まれ、架設もやな漁も順調という。12月6日まで市民や観光客の目を楽しませる。

 10月26日に完成し、30日に見物用桟橋を付けた。11年前から架設を仕切る鮎やな師の高橋生矢さん(70)によると、10月に好天が続き、架設工事が順調で気候も温暖だったため、やなの完成が下り鮎(産卵のため川を下る鮎)の走りに間に合った。1日朝も計100キロ近い大漁。1匹200グラムの大物も捕れ、小物は下流に逃がしているという。

 新型コロナウイルス対策として、風通しの良い河川敷で鮎料理を楽しめる囲炉裏席も、週末は駐車場が満車になるほどの盛況だ。

 やなを運営する延岡観光協会によると、1級河川に架設される鮎やなでは国内最大級で、川幅約130メートルに対し全長約100メートル。江戸期から300年以上の伝統を伝える観光資源だ。

 川の中に丸太を組み、竹を編んだ立てす(すのこ)が川を横断する構造で、産卵に下る鮎を中央部の落(お)てすに誘い込む。資源保護のため魚道も開けている。

 高橋さんは「今年は、やなの架設も漁も順調。午前中に来れば、落てすに落ちた鮎が見られるかも」。落てすが見える桟橋の通行は午前8時~午後5時。やなのライトアップは午後10時まで。(吉田耕一)

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