実名報道の規定、見直しに歓迎と懸念 少年法改正答申

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伊藤和也
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 法制審議会は29日、少年法などの改正を上川陽子法相に答申した。少年の実名など本人を推定できるような情報を報じる「推知報道」の禁止規定の見直しも盛り込まれ、法改正されれば殺人や強盗、強制性交といった罪を犯した18、19歳に限り、起訴後から可能になる。「犯罪抑止につながる」と歓迎する声がある一方、立ち直りへの影響を懸念する声も相次ぐ。

 「悪いことをすればニュースに名前が出ると法律で明示されることで抑止力になる。厳罰化ではなく適正化」。少年犯罪被害当事者の会代表の武るり子さんは規定の見直しを歓迎する。

 1996年、高校1年だった長男を他校の生徒の一方的な暴行で亡くした。答申案をまとめた法制審議会の部会では委員を務め、少年の保護ばかり強調する反対意見に、「起訴されるぐらいのことをした子たちなのに。規定が逃げ道にされる」と感じた。「何をやっても名前は出ない。少年法に守られている」と言う少年たちを見てきたという。

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