財政赤字の楽観論一蹴 元バンカー、コロナ禍こその提言

有料記事

[PR]

 新型コロナウイルスの影響で、10月11~15日にオンラインで開催された国際シンポジウム「朝日地球会議2020」(朝日新聞社主催)。コロナ危機と文化や循環型経済などについて討論した様子を、アーカイブ動画とともにお届けします。

    ◇

 新型コロナウイルスの感染拡大は、「先進国最悪」とされる日本の財政状況をさらに悪化させている。持続可能な財政を、次世代に託すために求められることは――。元モルガン銀行東京支店長の藤巻健史さんと、東京財団政策研究所研究主幹の小林慶一郎さんが語り合った。

 日本が抱える債務残高のGDP(国内総生産)比は230%を超え、財政健全度は世界188カ国中「最下位」だ。毎年、国債を大量に発行し、税収を上回る国家予算を組む日本の現実だ。藤巻さんは、「バブル崩壊以降、積み上げた財政赤字を無視してきた結果」と指摘した。

 そこに襲ったのがコロナ禍だった。政府は経済対策などのため、すでに前年度の2・4倍の90兆円の国債を発行。財政の悪化は加速している。一方で、国債のほとんどは国内で消化されているため、財政破綻(はたん)の心配はないという意見もある。

藤巻健史さんと小林慶一郎さんによる対談の全編を収録した動画は、記事の後半でご覧いただけます。

 だが、こうした楽観論に藤巻…

この記事は有料記事です。残り882文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]