高級シェフは「サイゼでバイト」した 逆境を生き残る術

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聞き手・高久潤 聞き手 編集委員・塩倉裕 聞き手・田中聡子
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 街角のあちこちで、飲食店が姿を消しつつある。新型コロナウイルス関連の倒産で最も多い業種は飲食。ひとり飯で、会食で。身近な食を支えている店の価値はどこにあるのだろう。

イタリアンシェフ・村山太一さん

 僕は、かつてイタリアの三つ星レストランで副料理長をしていました。いまは、東京・目黒のイタリアンレストランのオーナーシェフです。客席は18人分。国内のイタリアンとしては、最も高い価格帯の店だと思います。

 5月の店の売り上げは、コロナの打撃で前年同月比48%まで落ち込みました。でも、最近は客足はだいたい戻り、経常利益率も単月で前年を超えました。ひとえに、経営の徹底した合理化を進めてきた成果だと自負しています。

 合理化のきっかけは、ある「副業」でした。「全く違う世界を経験すると、視野が広がるよ」。店の経営がうまくいかなかった2015年、こんな助言を知人から受けました。そこで、売り上げ国内1位のイタリアンチェーン、「サイゼリヤ」でアルバイトをしてみることにしました。

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