「承久の乱」描いた絵巻 80年ぶりに京都で見つかる

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大村治郎
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 鎌倉時代の「承久の乱」を描いた現存唯一の絵巻とされる「承久記絵巻」が、約80年ぶりに見つかった。京都文化博物館京都市)が26日、発表した。江戸時代に作られたとみられ、個人宅で保管されていた。

 承久の乱は、鎌倉幕府執権の北条義時を相手に、後鳥羽上皇が1221(承久3)年に起こした兵乱。上皇側が敗れ、隠岐(おき)(島根県)に流された。幕府はこれを機に六波羅(ろくはら)探題を京都に置いて朝廷の監視を強め、西国支配を進めた。

 絵巻には、軍記「承久記」の本文と、義時のもとに武士が集まる場面や、宇治川合戦で上皇側が敗走する場面など全36場面が描かれている。武士たちが生き生きとした表情で描かれ、カラフルな彩色もきれいに残っている。ほかに肖像画が残っていない義時の顔も描かれているなど、同館の長村祥知(よしとも)学芸員(日本中世史)は「来年で乱から800年になるのを前に、唯一とみられる絵巻が見つかり、喜ばしい。奇縁を感じる。研究する上でも大変貴重」と話す。

 全6巻で、1巻の大きさは横…

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