大阪市を廃止し、四つの特別区に再編する大阪都構想の是非を問う住民投票が11月1日にあります。「大阪都構想って何?」を徹底的におさらいしていきます。
⑩特別区再編によって保育所はどうなる?
Q:大阪市が廃止され、四つの特別区に再編されたら保育所はどうなる?
A:今は大阪市内のどの認可保育施設にも通うことができるが、特別区の設置後、自分が住んでいる区と別の特別区にある施設に通えるかどうかは決まっていない。
Q:住まいと別の特別区にある保育施設に通っている子は何人ぐらいいる?
A:市こども青少年局によると、今年4月1日現在1604人おり、全体の約3%にあたる。
Q:特別区設置で、通っている保育所が利用できなくなったら不便だね。
A:市はサービス維持の観点から、特別区同士で協定を結んでもらうなどして、区をまたいで入所できるように調整したいとしている。松井一郎市長は「特別区設置の2025年1月までに、私が協定のプランを用意しておく」と言っている。
Q:それなら安心だ。
A:そうとは言い切れない。保育所の入所基準は、特別区がそれぞれ決めるものになるからだ。
Q:ほかにも懸念は?
A:今年4月1日現在で、希望した認可保育施設に入れなかったり、認可外施設に通ったりしている「利用保留児童」は、4特別区に608~938人いる。認可施設はその地域内の子どもの受け入れを優先するのが一般的だから、これだけ多くの利用保留児童がいる状況で、ほかの特別区の子を受け入れる余裕があるのかは不透明だ。(本多由佳)
⑪無償化された大阪市の給食費は?
Q:大阪市立の小中学校の給食費がこの春から無償になったけど、住民投票の結果、大阪都構想が実現したらどうなるの?
A:新型コロナウイルスの経済対策として、大阪市は今年4月から小中学校のすべての児童・生徒の給食費を無償化した。財政調整基金(貯金)から77億円を取り崩し、費用に充てたんだ。ただ、来年度以降もそのままかはわからない。
記事の後半には「⑫水道料金は上がるの?」も。
Q:どういうこと?
A:市議会で可決された条例…
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