「温室ガス、50年までに実質ゼロへ」 首相が所信表明

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菊地直己
【動画】菅首相が臨む初の臨時国会、26日に開会
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 第203回臨時国会が26日召集され、菅義偉首相は午後の衆院本会議で、首相就任後初めての所信表明演説を行った。温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにする目標を新たに掲げた。自民党総裁選で前面に出した「デジタル庁」創設や不妊治療に対する支援、携帯電話料金の引き下げへの決意も示した。

 首相は「グリーン社会の実現」を成長戦略の柱に位置づけたうえで、「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と「宣言」した。政府のこれまでの目標は「50年までに80%削減」で、取り組み強化が必要となる。

 実現に向けた「鍵」として、次世代型太陽電池や、二酸化炭素再利用する「カーボンリサイクル」などの研究開発を促進させる方針を示した。脱炭素社会に向けた国と地方の検討の場を創設することも打ち出した。原子力政策を進めるとするほか、温室効果ガスを多量に排出する石炭火力発電については「政策を抜本的に転換する」と述べた。

 「ポストコロナ」を見据え、デジタル化などの「大胆な規制改革」を掲げた。司令塔と位置付けるデジタル庁は「来年の始動に向け、早急に準備を進める」とした。あらゆる行政手続きをオンライン化するため、国と各自治体のシステムを今後5年で統一・標準化する目標を打ち出した。

 普及率が2割程度のマイナン…

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