モンゴル人記者探った「授業で学ばなかった」戦後の母国

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小原智恵
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 第2次大戦後、多くの日本人が捕虜としてモンゴルに抑留され、強制労働で命を失った。日本のテレビ局で勤務するモンゴル出身の記者がこの「モンゴル抑留」をテーマにドキュメンタリーを作り、日本民間放送連盟教養部門の優秀賞を受賞した。「歴史の授業では学ばなかった」という母国の出来事。作品にどんな思いを込めたのか。

 モンゴル国立大はモンゴル抑留者が建設に関わった――。

 9年前、オユーンチメグ・ホンゴルズル(通称ゾーラ)さん(39)は、母校の話題を報じる新聞記事をネットで見つけた。

 東京の大学に留学後、アルバイトをきっかけに入社した中京テレビ名古屋市)で記者として働くようになって1年目のことだった。

 「モンゴル抑留」は歴史の授業で出てくることもなかった。大学では国際関係学部で学んだが、一度も聞いたことがなかった。

 「どういうことだろう」

ゾーラ記者は出会った元抑留者と「最後の慰霊」の旅に向かいます。その中で忘れられない瞬間があったといいます。

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 モンゴル抑留のことを調べ始…

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