大阪都構想の是非を問う2度目の住民投票に向けて、前回2015年と大きな違いの一つは、都構想を提唱した橋下徹・元大阪市長の「不在」だ。賛成派は牽引(けんいん)役を失い、反対派は攻撃の的をなくして結束を欠くという。現時点で、いまひとつ盛り上がらない要因になっているとの指摘もある。
「前回の5年半前にくらべると盛り上がりに欠ける。(前回は)橋下さんもいてマスコミの取り上げ方ももっと激しかった」。連合大阪の田中宏和会長は16日の記者会見で述べた。
前回の住民投票で橋下氏は大阪維新の会代表兼大阪市長として都構想推進の旗を振った。市内全24区で計39回開いた市主催の住民説明会では毎回、自ら説明。参加した市民の質問に答えた。都構想に反対する市民と激しい議論になることもあった。
住民投票の投票率は66・83%だった。単純比較できないが、1971年12月以降の市長選で最も投票率が高かった2011年(60・92%)を上回った。橋下氏が初当選した選挙だ。賛成・反対両陣営に共通する見方は「橋下氏の露出度と熱量で、賛成、反対両方の市民が反応した結果だった」。
今回は新型コロナウイルスの…
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