実体ある「アベノミクスの対極」の経済圏へ 4県で構想

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阿久沢悦子
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 富士山を間に挟む静岡県山梨県。これまでは東京や名古屋の商圏に引っ張られ、近くて遠かった。ところが、新型コロナウイルスの感染をきっかけに経済的な結び付きを強めている。名付けて「フジノミクス」。どんな効果が上がっているのだろうか。

 「フジノミクス」は静岡県の川勝平太知事の造語。山梨、静岡、長野、新潟の中部4県で個人消費を中心とした経済圏を形成し、医療や健康産業、次世代型の自動車産業の拠点を作って、東京中心の経済を脱却する構想。川勝知事は県町村会総会で「異次元の金融緩和で投資を拡大したが、実体経済を伴わなかったアベノミクスの対極にある」と解説した。

 このうち静岡・山梨両県に焦点をあてた消費活動を「バイ・ふじのくに」と呼ぶ。両県の人口は計450万人、GDPは山梨3兆4千億円、静岡17兆400億円で計20兆円となり、ニュージーランドと同規模だ。

 5月28日に川勝知事が山梨県南アルプス市を訪問し、サクランボ狩りを楽しんだのがスタート。6月15日には山梨県の長崎幸太郎知事が沼津市を訪問し、アジ丼などに舌鼓を打った。

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 百貨店の店頭では果物の相互…

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