スケートリンクはただの営利施設なのか 滑る場なき都心

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東京スポーツ部 渡辺芳枝
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 フィギュアスケートのシーズンが本格化してきた。銀盤の大舞台を夢見る子どもは多い。だが東京では、その夢を追うことが難しくなっている。

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 都内のスポーツ施設「シチズンプラザ」(新宿区)を運営するシチズン時計が、老朽化などを理由に来年1月末での施設閉鎖を決めた。施設内にスケートリンクができたのは1975年。高田馬場の街に根付き、都民スケーターの成長の場となってきた。

 記者も大好きな場所だ。8年前、体験取材で当時65歳の女性と一緒に初心者レッスンを受け、以来何度も遊びに行っている。羽生結弦ら超一流選手も使うリンクだが、幼児もお年寄りも、記者のような素人も温かく受け入れてくれる懐の深さがある。

 スケートクラブに通う生徒たちは今年2月、「プラザから大事なお知らせがある」との連絡で集められ、突然閉鎖を知らされた。子ども、保護者、コーチたちは輪になって泣いたという。大切な場所を失う子どもたち、そして子の努力を応援してきた親たちの落胆と悔しさは、いかほどだっただろう。

 跡地は「住宅事業を基本に考えている」と、土地を所有する三井不動産。保護者らは「この場所にスケートリンクを残して欲しい」と「高田馬場スケートリンク存続を願う会」(http://skate-rink-baba.org/別ウインドウで開きます)を立ち上げた。

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 三井不動産は12月に、千葉…

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