「Siri」「アレクサ」など、急速に身近になるAIアシスタント。しかし、女性への差別を含んでいるとの指摘が相次ぐ。朝日新聞は先月19日、読者参加型のオンラインイベント「記者サロン」を開催し、読者とともに課題などを考えた。登壇した経済部・栗林史子記者が報告する。
イベントのタイトルは「AIで考えるジェンダー」。ユネスコ(国連教育科学文化機関)が2019年に発表した報告書「I’d blush if I could(赤面できたら、しています)」を中心に議論を進めた。
そもそもこのテーマを取材したきっかけは、JR山手線の高輪ゲートウェイ駅に設置された「AIさくらさん」だ。「スリーサイズを教えて」という質問に、女性駅員のAIが「ごめんなさい、よく聞こえなかったことにしておきますね」などと答えていたことが、セクハラを許容する風潮を助長するとして批判された。
ユネスコ報告書のタイトルも、…