1日1ミリの進歩でもいい、「こだわり抜く」日常が逆境で前を向かせた(奏でるコトバ、響くココロ)
玉名女子高校(上)
コロナだからこそできる活動を!
熊本県の北部、玉名市にある玉名女子高校吹奏楽部は、九州を代表するバンドの一つだ。全国トップクラスの統一感と透明感のある「玉女サウンド」は評価が高く、全国にファンも多い。
全日本吹奏楽コンクールでは、3年連続で全国大会に出場すると翌年は出場できない、かつての「三出休み」を除き、2019年まで7回連続で全国大会金賞を受賞。全日本マーチングコンテスト、全日本アンサンブルコンテストの全国大会でも優秀な成績を収め続けている。
打楽器パートの3年生「スズ」こと深瀬涼は、3人いる部長のひとりで、運営部長を務める。ほかの2人は生活部長と演奏部長だ。
スズは熊本市内の中学校の吹奏楽部に所属しているとき、玉名女子の顧問米田真一と出会った。米田が指導にやってきたのだ。
中学校の顧問も尊敬していたが、米田が指導をすると自分たちのサウンドがガラッと変わった。
「この先生、すごい! こんなことができるんだ!」
スズの音楽観に革命が起こった瞬間だった。
慕っていた先輩が進学したこともあり、スズも玉名女子の吹奏楽部に飛び込んだのだ。
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