トランプ大統領1勝1敗? コロナで使った薬の実力は

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戸田政考
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 新型コロナウイルスの治療薬として、抗ウイルス薬の「レムデシビル」は効果があるが、抗マラリア薬の「ヒドロキシクロロキン」は効果がない――。医学界でもっとも権威のある米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に10月上旬、「最終報告」として相次いで論文が発表された。新型コロナに感染した米トランプ大統領は、レムデシビルを治療に使い、ヒドロキシクロロキンを予防のために飲んでいたとされるが、明暗が分かれた。

10カ国で調査

 レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬を目指して開発された薬で、日本では5月、コロナ初の治療薬として「特例」として認められた。

 米国立保健研究所(NIH)などの研究グループは、米国や英国、シンガポール、日本など10カ国で、新型コロナにより入院した患者計1062人を、レムデシビルを最大10日間使うグループと、プラセボ(偽薬)を使ったグループにわけて効果を調べた。

 その結果、レムデシビルを使…

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戸田政考
戸田政考(とだ・まさとし)朝日新聞記者
科学医療部記者。再生医療やゲノム編集などの基礎医学に面白さを感じ、現在は医療全般を取材。気候変動問題もライフワーク。フットサル年50回が目標。テンションとコレステロールは高め。