案里被告、法廷で泣き出す 「主人のご無礼を許して」

新屋絵理 松島研人
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 昨年7月の参院選をめぐり、公職選挙法違反(買収)の罪に問われた参院議員の河井案里被告(47)の公判が13日午前、東京地裁であった。夫で元法相の衆院議員・克行被告(57)から現金を受け取ったという海徳(かいとく)裕志・広島市議(60)が法廷で「克行議員から恫喝(どうかつ)されたことがあった」と証言すると、案里議員が突然泣き出し「主人のご無礼を許してください」とわびる場面があった。

 証人として出廷した海徳氏は、2019年の3月と6月に克行議員から現金計50万円を受け取り、6月のやりとりを録音したという。録音した理由について、「以前、克行被告から恫喝されたことがあったから」と説明した。

 海徳氏によると、18年8月、地元で開かれた豪雨災害の慰霊祭で克行議員が来賓として扱われなかったことについて、克行議員から呼び出され「国会議員を敵にまわしたらどうなるのか」と責められたという。

 高橋康明裁判長はこの後、録音音声を法廷で流すかを検討するため、いったん閉廷するとし案里議員に退廷を促した。すると案里議員は、ハンカチで目元をおさえながら声を上げて泣きはじめ、退廷時に海徳氏に近づき「ご無礼を許してください」と話しかけた。

 案里議員はこれまでの公判で、地元議員の証言内容を法廷で聞きながら「ふふふ」「あははは」と声を上げて笑うこともあった。

 一方、克行議員は、弁護人を突然解任したことで案里議員の公判と分離されており、9月から出廷していない。(新屋絵理、松島研人)

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