断捨離できずに350年 平等院鳳凰堂の扉から大発見

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高井里佳子 小西良昭
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 ほこりをかぶって倉庫に約350年眠っていた木の扉に、平安時代のものと見られる絵図が描かれていた。平等院鳳凰(ほうおう)堂(京都府宇治市)の旧中央扉に確認された大発見。「予想もしていなかった」と、調査に関わった人たちは喜んでいる。

 「鳥肌が立つような感覚だった」

 そう話すのは、鳳凰堂の旧扉の調査画像をもとに、菩薩(ぼさつ)などのイメージ図を描いた荒木恵信(けいしん)さん(48)。金沢美術工芸大の准教授(文化財保存学)で、日本画家でもある。

 「研究室の壁に画像を貼り、毎日見続ける。ちょっとずつ(絵が)見えてきて、菩薩の光背や大きさが分かってきた」

 建物や、飛来する菩薩などの絵は、堂内の別の壁扉画を参考にして描いた。

 「描いた菩薩の先には、来迎雲とともに阿弥陀如来などが飛来しているのでないか、という想像もしている」と取材に話した。

     ◇

 大発見のきっかけは、扉の修理だった。

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 「平等院は断捨離ができない…

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